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馬場裕之（ロバート）

【Profile】

馬場裕之ばば・ひろゆき

生年月日：1979年3月22日

星座：おひつじ座

出身地：福岡県北九州市

出身・入社・入門・NSC：1998年12月トリオ結成NSC東京4期生

趣味・特技：料理、ツーリング、サイクリング、バドミントン、修理

身長：181cm

体重：65kg

血液型：A型

 

テレビ番組『さんまのスーパーからくりTV』などで注目を集める料理好き芸人、ロバートの馬場裕之が、待望のレシピ本をリリース！ 『ロバート馬場ちゃんの毎日毎日おいしい本』は、すべて独学で編み出したという絶品メニューが満載の一冊だ。「今は料理をしているときがいちばん幸せ」と言う彼に、“料理を作ること"の魅力を改めて語ってもらった。

--そもそも馬場さんが料理にハマったきっかけは?

「僕、ひとり暮らしなんですけど、ひとりで外食ができないんですよ。誰かと一緒じゃないと、お店に入るのがなんか恥ずかしくて。だから、仕方なく自分で作るようになったんです(笑)。酒が好きだから、初めの頃はおつまみを作ってましたね。おつまみって、居酒屋だと、ちょこっとしか出てこないじゃないですか。でも自分で作ったら、好きなだけ食べられるなと。つまり、『自分が食べたいものを大量に作りたい』っていう食いしん坊な気持ちが出発点なんです(笑)。で、いろいろ作っていくうちに、先輩の今田(耕司)さんや仲間の芸人にも食べてもらうようになって。みんなが『美味しい』と言って喜んでくれるのがうれしくて、さらに料理にハマっていきました」

--驚くべきことに、料理に関しては、すべて独学だそうですね。

「実家のおばあちゃんに電話して話を聞いたり、飲食店をやってる知り合いからアドバイスしてもらったり、周りの人に教えてもらうこともあるんですけど、でもやっぱり、とにかく自分で試してみる、というのが基本ですね。“古い漬け物は、焼いたらうまくなる"とか、やってるうちに、どんどん自分で発見できるようになりました。もちろん、失敗することもいっぱいありますけど」

--この本で紹介されているメニューも、独学ならではの発想から生まれたものが多いわけですね。

「そうですね。この前、料理の専門家の方とお話しする機会があったんですけど、そのときも『あなたの料理には、素人の強みがある』と褒めていただいて。『プロの料理人には絶対思いつかない、意外な発想があるよね』って」

--今回紹介しているメニューのセレクトの基準はありますか?

「正直、今のところ自分が作れるものを、ほぼ全部出した感じではあるんですけど(笑)、その中でも、誰でも作れそうなもの、時間をかけずに手軽に作れそうなものを選んだつもりです。これから料理を始めようという人にも、ぜひ読んでほしいですね。僕と同じく、ひとり暮らしをしてる人には、特にオススメしたいです」

--「みそ」や「ラー油」、「ユズこしょう」など、自家製の調味料の作り方を紹介しているのも特長ですよね。

「調味料にはこだわりたいんですよね。やっぱり、買ったものと作ったものとでは全然違いますから。たとえば、ぬか漬けなんかも、嫌いな人は多いと思うんですけど、それは普段、臭いぬか漬けを食べちゃってるからだと思うんですよ。市販のぬか漬けって、なかには薬品の臭いがついちゃってるものもあるんで。だけど、ちゃんと自分で作ったら、全然臭くないぬか漬けができるんです。そのおいしさがわかれば、みんな、ぬか漬けが絶対に好きになると思うんですよね。食べるラー油にしても、辛くて苦手っていう人もいますけど、自分で作れば、辛さが調節できるし。今回の本は、そういう“自分で作ったもの"のおいしさを、たくさんの人に知ってほしいという思いもありますね」

--料理を覚えることで、馬場さんの中で何か変わったことはありますか?

「人のことを気遣えるようになった気がします。人に料理をふるまっていると、自然と相手のテーブルが気になるんですよ。箸を置くときでも、普通に置くんじゃなくて、右利きの人だったら少し右側に置くとか、そういう気配りがさりげなくできるようになる。それと料理をやっていると、段取りの力も身につきますよね。いろんなことに対して手際がよくなるっていうか。要するに、料理を覚えたおかげで、一般的な常識が身について、ちゃんとした大人になれたんじゃないかなって(笑)」

--社会人として真っ当になったと(笑)。

「ただ、真っ当な人間になるってことは、芸人にとってプラスなのか、という問題もありますよね(笑)。実際、仕事の現場でも、笑いに対するどん欲さがなくなってきてる気もするし。今まで以上にガツガツしなくなったっていうか……」

--(笑)。でも、この本のコラムでも書かれているように、「人を笑顔にさせる」という意味では、料理もお笑いも同じじゃないですか。

「そうですよね。だから、料理とお笑いと、どっちもうまく両立させていければ……まぁ、今はお笑いのほうに、より力を入れるべきなのかもしれませんけど。今日も、ずっと楽屋で晩ご飯のこと考えてましたからね。『家に帰ったら、何作ろうかなぁ』って(笑)」

(取材・文:泉 英一)